虫歯というと噛む面だったり、歯と歯の間と思われる方も多いのではないでしょうか?
はい、その通りで、多く虫歯はみがき残しや、歯ブラシの当たらない歯と歯の間に虫歯ができることは
とても多いケースです。
ではハグキの近く、いわゆる歯の根元の虫歯はどういったときにできるのでしょうか?
一番多いのは、やはり磨き残しです。
歯磨きは歯を磨く事と思っている方も多いはずですし、その通りなのですが、
歯とはぐきの間もしっかり磨く必要があります。歯とハグキのさかえめには歯周ポケットという
溝があるので、そこの汚れをとらないと、虫歯はもとより、歯周病の原因にもなってしまいます。
では、歯の根元の虫歯の危険性を考えていきましょう!!
歯は根っこにいくにつれてくびれています。このくびれているところに虫歯ができてしまったらどうなると思いますか?
歯を覆っているエナメル質という層は歯の根元にいくにつれてうすくなっています。
このエナメル質は歯を守る大事な役割をはたしていて、硬いというのが特徴のひとつです。
虫歯ができても、硬い部分を進むのは時間がかかりますが、根元はエナメル質が薄くなっているので、
神経のある層までに達しやすいのが特徴です。
もし歯周病などでハグキが下がっている方ですと、エナメル質がない層が露出している場合があります。
エナメル質の下の層は象牙質という柔らかい層になります。
お口の中は通常、中性でpHは7ですが、飲食をすると細菌の出す酸などにより酸性へと傾きます。
その後唾液の作用により徐々に中性へと戻っていきますが、このpHがある一定値を超えて低下するとエナメル質と象牙質は
溶け始めます。エナメル質が溶け始めるpHは5,5ですが、象牙質が溶け始めるpHは6∼6,8といわれています。
ごはんを食べるとすぐに超えてしまう値なんです。
つまり、象牙質は酸にとても弱いのです。
もちろん、唾液の作用が働いているので、歯がそのまま溶けていってしまうことはありませんが、歯が溶けるpHになっている時間が
長ければ長いほどそれだけ虫歯になりやすくなりますので、しっかりとケアすることがとても重要です!!
この歯の根元の虫歯は”しみる”や”痛い”などの症状がでにくいですし、唇で隠れる位置にできてしまうため虫歯になっている
事に気づきにくく、気づかないうちに虫歯が進行しているケースも少なくありません。
シニアの6割以上がこの歯の根元の虫歯になっているというデータもでていますので、定期的に歯医者さんでチェックしてもらいましょう!