親知らずは、大人の奥歯の中で最も後ろに位置する大臼歯であり、第三大臼歯とも呼ばれます。また、智歯という別名でも知られています。一般的には、前歯から数えて8番目に位置し、永久歯の中で最後に発育します。通常、15歳頃までには永久歯が全て生えそろいますが、親知らずは10代後半から20代前半にかけて生えてくることが多いです。このため、親に知られずに生えてくることから「親知らず」という名前が付けられたとされています。しかし、親知らずが必ずしも生えるわけではなく、備わっていない人や4本揃っていない人もいます。

親知らずは通常、生活に支障をきたすことはありません。そのため、虫歯などのトラブルがあっても抜歯すれば問題は解決すると考える人もいます。しかしながら、親知らずに限らず、虫歯によって深刻なダメージを受けた歯を抜くことは、健康な歯を抜くよりも難しくなります。その結果、健康な状態で抜歯するよりも時間がかかったり、大掛かりな処置が必要になったりして、患者さんの負担が大きくなってしまうことがあります。虫歯などのトラブルがなくても、早めに対処することで、比較的簡単に抜歯することができ、患者さんの負担も軽減できます。抜歯時の負担を最小限に抑えるためには、虫歯が進行する前に早めの対処をお勧めします。

歯の健康は生活習慣に密接に関わっており、歯磨きや食生活が重要です。特に、上手に歯磨きができないお子さまには、親御さまが仕上げ磨きをすることが虫歯・歯周病予防には欠かせません。当院では、染め出し液を使って仕上げ磨きについて説明し、どこが汚れているのか分かるようにしています。歯磨き指導では、そのまま歯ブラシもプレゼントしているので、お気軽に歯ブラシをもらいに来院する方もいらっしゃいます。また、お子さまの歯に関する疑問にもお答えする親子教室を開催しています。虫歯予防のためには、無料でフッ素塗布も行っていますので、お気軽にご相談ください。

成長期にあるお子さまの場合、上下のあごのバランスを整えたり、口腔習癖を改善することで、食事や話し方などの口の機能を向上させることができます。そのため、歯科矯正治療を子どものうちから始めることが重要な場合もあります。治療期間や必要性など、疑問や心配な点があれば、お気軽にお問い合わせください。